株式会社を動かす奴ら!!の巻

今日は、株式会社の機関!!
機関といっても、機関車トーマスを想像してはいけない。あれは怪物である。ヘンリーやゴートンの目はえらいことになっていると思う。


話を戻して、


ここでいう機関とは、会社の意思決定やその執行のために設けられた人、または、その集団である。この機関の行為は会社の行為とみなされるのだ。


では、実際に株式会社の機関はどういう仕組みになっているのか?


そもそも、株式会社は、所有と経営の分離によって、合理的で効率的な金儲けを可能にしている。
つまり、

①金を出す株主。②このお金をうまく運用して、事業展開し、金儲けする経営者。この2つを分けて、合理的に金儲けするという仕組み!いやぁ。よく考えたシステムだ!

合理的な役割分担である。

  

①会社の所有者は、株主

②会社の経営は、その道のプロである取締役

とゆーことである。
したがって、会社の意思決定やその執行するのは、経営のプロに委ねて金儲けしてもらうことになる。


そこで登場するのが、取締役である。経営のプロとして君臨する。取締役は、株式会社の業務を執行する者である。代表取締役(旧ホリエモン)は、会社業務を執行するとともに、会社を代表する*1。つまり、「代表取締役(旧ホリエモン)の行為=会社(旧ライブドア)の行為」となる。
法人である会社は目に見えない。法人は、会社名義で取引できるようにするための法的な擬制に過ぎないのである。そんな曖昧な奴である会社が、具体的に何かするには、やっぱり人間の手が必要なのである。要するに、株式会社は代表取締役を通じて、会社名義で取引することができるということである。


そして、どんな業務執行をすべきか、ということを決定をするのが取締役会である。3人以上の取締役によって構成される。また、取締役会は取締役がいけないことをしてないかチェックする機関でもある。


つまり、

  1. 会社の意思決定を取締役の集まりである取締役会で決定
  2. 代表取締役がその意思を実行する

という流れで、会社は色々な事業を展開して金儲けするということになる。


以上が、「取締役・代表取締役・取締役会」の関係についての基本事項である。


ただ、取締役達がちゃんと仕事をしているとは限らない。職権を濫用して、自分だけ甘い汁をすする者も出てくるのである。つまり、


「ちゃんと仕事してんのか?悪いことしてないよな?なぁホリエモン?」


と、チェックする機関が必要である。このチェックがちゃんと機能していれば、ライブド○事件のように粉飾決算なんてできないはずである*2
このチェック機関が監査役である*3



しかしながら、そもそも誰を取締役にするのか?
経営をうまくこなし、いっぱい金儲けさせてもらえる人が取締役になってもらわないと、株主は困る。そこで、取締役の選任が株主にとって重要なのである。間違っても、不正を行い株価を下げるような取締役を選任することは避けなければならない!!
この取締役を選任する機関が、株主総会である。重要である。 


株主総会は株式会社における最高意思決定機関である。株主の意思を反映させる機関である*4。ここで、株主の利益になる取締役を選任するのである。不要な取締役の解任も株主総会でできる。その他にも株主総会でできるこをはあるが、とりあえずこの点を押えとこ。


以上をまとめるとこうである。

  • オーナーである株主によって構成される最高意思決定機関の株主総会
  • 経営専門家である取締役によって構成される取締役会
  • 会社を代表する代表取締役
  • 取締役らを監督する監査役


といったように、各機関が役割分担をする仕組みになっているのだ。これが基本である。なお、新会社法の株式会社には、様々なバリエーションが用意されているが、今日はここまでなのさ!
これだけははずせない!って感じの最重要ポイントについては、さらっとやってきたけど、明日は何をテーマにしようかなぁ。

*1:なお、代表取締役は、取締役から選任される。

*2:ただ、世界的にみて日本の監査法人の評価は低いらしい

*3:ちなみに、株主も、株主総会における議決権の行使の他、帳簿閲覧請求権や、株主代表訴訟などを通じて会社の経営を監視することができる。

*4:よって、数の多い株主ら自身によって会社を運営してゆくのは効率的とはいえない。そのため会社の日常の業務は、株主総会において選任された取締役で構成する取締役会に委任することとなる。これを「所有と経営の分離」という。つまり、株式会社の究極的な所有者は出資者である株主だが、日常的な業務については取締役会、およびさらにそこから日常業務を委任された代表取締役といった経営陣が執り行う。