選挙報道って本当に公正か?

そこまで言って委員会を見た。勉強になるなぁ。



公職選挙法放送法の縛りから、逆に「公正」かつ「不偏不党」のコメントがテレビでできてないんじゃないか?



そんなことを思いました。


公職選挙法にはこんなことが定められている

第151条の3(選挙放送の番組編集の自由)
 この法律に定めるところの選挙運動の制限に関する規定は、日本放送協会又は一般放送事業者が行なう選挙に関する報道又は評論について放送法の規定に従い放送番組を編集する自由を妨げるものではない。ただし、虚偽の事項を放送し又は事実をゆがめて放送する等表現の自由を濫用して選挙の公正を害してはならない。

さらに放送法1条では

放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによって、放送による表現の自由を確保すること。

と規定している。


違反したら、違反したテレビ局に対して、電波法に基づき免許停止処分を食らわすことができるという。
しかし、その処分庁が総務大臣だという。



この仕組が何を意味するのか!?




総務大臣といえば、内閣を構成する大臣なわけで、いわば時の政府であって、テレビ局からすると批判対象なわけだ。政府のトップが麻生で、その麻生批判=政府批判に直結することは想像に難くない。


しかし、その批判対象にある内閣を構成する大臣が、免許停止処分という権限を持っているというのだから、そりゃテレビ局はビビって何もできないんじゃない!?
ってことを意味する。



もちろん、免許停止処分も法律にも基づく処分であるから、そんなにめちゃくちゃなことができるわけではないが、法制度の仕組としては、より公正となるように第三者機関が処分庁とすることも可能だっただけに、電波を管理するのが総務省という理由だけで総務大臣に免許停止処分の権限を与えるというのはおかしいような気もする。



しかも、選挙前で1番政治家がメディア等を通じて国民にメッセージを伝えるべき時期にもかかわらず、「公正」とか「不偏不党」ということから、テレビに出ないようになっているらしい。
なんか矛盾を感じます。



もっとテレビなんかで徹底的にマニフェストについて、具体的な批判や評価できる点を色々やってくれると、おもしろいんやけど。そういうのも気を遣って及び腰になってしまい、コメンテーターも抽象的なことしか言わないからまったく参考にならんわ。
自力で比較検討してみるか。


それにしても、酷い政党を「酷い!」とちゃんと言えることこそ公正やろ。
酷いけど「酷い!」と言ったら票が減るから言っちゃダメとか、そのやり方の方が不公正やないか?視聴者を欺いているとしか思えないし。
問題は、酷くないのに「酷い!」って放送することやけど、その発言は個人の責任に任せるべき問題で、それが本当に正しいか間違ってるかなんていう真理は誰にも解らんわけやから、その発言についてどう評価するかは視聴者が判断したらいい。それが表現の自由ってもんだ。


それにしても楽しみやなぁ。選挙。