やっちまったYO!罷免されて、福島瑞穂は反民主の票を獲得する狙い?の巻

社民離脱へ 鳩山連立内閣“崩壊”危機

 鳩山由紀夫首相は28日夜、米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の移設先を名護市辺野古崎地区とする政府方針への署名を拒否した社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化行政担当相(54)を罷免した。社民党は連立政権離脱を検討、09年9月発足した鳩山連立内閣は“崩壊”危機を迎えた。迷走の末の閣僚切りで鳩山首相の責任論は避けられない。一方、同日の衆院総務委員会では、連立を組む国民新党が早期成立を求める郵政改革法案を審議わずか1日で強行採決。足元で翻弄(ほんろう)され続ける鳩山内閣は、もう末期症状だ。

 28日夕の基本政策閣僚委員会で鳩山首相は政府方針の閣議決定案への署名を求めたが、福島氏は拒否。鳩山首相は「了解、賛成しないのは残念だ」と述べ、委員会後も約30分、福島氏を1対1で説得した。最後は「辞職したらどうか」と自発的辞任を突きつけたが、福島氏は「落ち度がないのに辞職はしない」と突っぱねた。根回しも説得もできず、鳩山首相の選択肢は罷免しかなかった。

 「最低でも県外」は「県内」に、「辺野古以外」は「辺野古」に。移設をめぐり迷走を続けた鳩山首相は、閣議決定という区切りの場面でも閣僚の罷免という「最悪の展開」(民主党中堅議員)を取った。当初は選挙協力や連立への影響を抑えようと、社民党に配慮して署名がいらない「首相発言」にとどめることも検討。記者会見も当初の午後5時から7時、9時と2度も変更された。しかし、反対方針を変えない福島氏を抱えていては、閣内不一致の批判はさらに強まると判断。振り回された揚げ句の方針転換だった。

 鳩山首相は4時間遅れの会見で「福島さんにはご理解いただけず、罷免せざるを得なかった」と釈明する一方で「政治家が片意地を張りすぎた」とけん制も。「申し訳ない」を5度も繰り返し「沖縄の基地問題解決に取り組み続けることが自分の使命だ」と、今後も政権を担う考えを示した。

 福島氏の後任は平野博文官房長官が兼務する方向だが、鳩山首相は要請があれば入閣を求める意向。鳩山内閣の閣僚辞任は藤井裕久財務相(当時)に続き2人目。罷免は05年8月、小泉内閣郵政解散・総選挙に反対した島村宜伸農相(同)以来で戦後5人目。

 安全保障政策で隔たりがある民主、社民両党だけに、野党からは「数合わせで連立政権を組んだつけだ」と批判が出ている。迷走ばかり繰り返す鳩山首相の責任論が強まるのは必至。参院幹部の1人は「いま退陣するか、参院選で負けて辞めるしかない」と、公然と退陣論を口にした。社民党との連立が解消されれば、参院選選挙協力も“崩壊”。厳しい戦いが予想される民主党は、社民党が09年の衆院選比例区で獲得した約300万票をあてにしている。今回の事態が選挙を仕切る小沢一郎幹事長の怒りに触れれば、退陣論が加速する可能性もある。
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp3-20100529-635314.html

そもそも、なんで社民党民主党と連立くんでるの?
って、そんな疑問符が、こういう形で決着を付けた。

最後は「信念を貫き通せた」かに見える福島瑞穂だが、自身の主張の正当性を見せるために辞職せずに鳩山の手で罷免させるという形をとることで、「悪vs善」の形で反民主層の支持を得たかったんじゃないかな、というのはあたくしの妄想でございます。


初めから民主党に期待していなかったわけじゃない。がしかし、こうなることも予想していなかったわけじゃなく、むしろ高度の蓋然性をもって予見していた。
http://d.hatena.ne.jp/nihyan/20090830/p1
民主圧勝の前回の総選挙で、「奈落の底に落ちる道の始まり」は予想できたけど、まぁこの予想はみんなしていたわけで、ただ1年も経たないうちにこんなグダグダになるとは、国民の期待がでかかっただけにこの残念感は次の参院選で顕著に現れるんだろうなぁ。
にーやんの去年の8月30日の日記では、組閣に関して、「間違っても国民新党社民党の人間が大臣にならないことを祈るだけです。これ以上、雑種集団の政党にならないようにまとまって欲しい」とあったけれど、俺の祈りは何一つ叶うことはなかった。


そういえば、キムタクのチェンジってドラマでも、この罷免やってたよなぁ。憲法上に規定されとるわけやけど、こういう勉強の話をしようと思ったが、その前に、参院選選挙制度について苦言を呈したい!誰に対する苦言かよくわからんけど…


そもそも当時の自民の森が小渕の後釜で首相になったときに、神の国発言とかで色々マスコミのバッシングを受けたため自民党支持率が一ケタまで下がったために、参院選で戦えないために現在の「非拘束名簿式」に無理矢理法改正したという経緯がある。
なぜ非拘束名簿式にしたかというと、それまでの拘束名簿式の方法が、政党名で投票するという方式だったというのが理由。つまり、当時の状況では、森が党首の自民党と書く国民はいないだろうということで、自民党が勝つために候補者名による投票を可能とし、いわば「タレント候補による大量得票を狙った政党隠しの制度」である非拘束名簿式に法改正したのであった(結局、当時、人気の高かった小泉が首相になったことで無意味な改正に終わった)。


ええっと、つまり、これは、


「国民は自民党とは書かないが、自民党候補でも人気者だったら名前書くんじゃね?国民なんて単純だろww」
みたいな?


国民バカにされてるッッーーーーー!!!!


その証拠にたくさんのタレント候補を擁立。これは自民、民主問わず。


「えっ?ヤワラちゃんが選挙に?頑張って〜!!!!」


とか国民が言うと思ってる。
おいおい。ちょっと待て。そりゃ、タレントやスポーツやってた人でも、政治に関心を持って勉強してた人はいるだろう。
が、本当にそんな奴だけが出ているのか?
もちろんヤワラちゃんはすげーって思う。柔道的な意味で。
でも、こういったタレント候補たちって、ほとんど政治のこと知らないじゃないか?
少なくとも、柔道やりながらなんて甘い世界じゃない。まぁそれは柔道の世界だってそうなのだからなおさらである。
そういえば、田嶋陽子も比例で通ったため政党間移動の制限があるにも関わらずそのことを知らなかったし(それ以前に自分の政党に関する知識すらなかったわけだが)、一応、田嶋陽子でも教授やってたわけで、一般人同様のタレント候補の政治に関する知識なんてあるとしても、そりゃ一般人に毛が生えた程度ではないかという気持ちを禁じ得ない。


こういうこと言うと、
「政治は知識とか頭が良いとかそういうのじゃない。国民の意見を反映させることでできる人かどうかだ。」
とかいう反論もあるだろう。確かに、政治家は国民の代表なわけで、国民の意見を反映させる政治をすべきという点になんの異論もない。
しかし、官僚をなめるなと言いたい。
頭脳集団たる官僚主導でずるずるやってきた戦後の日本において、政治家が官僚を引っ張る力がないのは今までの自民、民主を見ても明らかじゃないか。
政治家に対して官僚は、上から目線なのです。
政治主導の国政なんて聞こえは良いが、そのためには力がないとダメなわけで、その力ってまぁ色々あるとは思うけど、少なくとも今のタレント候補が官僚と真の意味で協力し合って、ときには戦って行くことができるような猛者と思えないのは、にーやんだけじゃないと思う。


それは、候補者の話を少しでも聴けば感じることができる。
ここでのポイントは、にーやん的には「具体性」と「国家ビジョン」にあると思ってます。
例えば、その候補者に「どういった政治をしたいか?」といったありきたりな質問に対して、具体的な政治ビジョンを示せるかどうか。
そして、その評価基準としては、示されたものがマクロ的にもミクロ的にも一貫しているかどうか。
そもそも、新人アイドルの挨拶みたいな、「みなさんのために、いっぱいがんばりますぅぅぅぅ」とかは論外として、国民に訴えかけるものが具体的でなければ話にならない。
でにーやんの自由心証としては、具体性を欠く時点、アホ推定が働く(「具体性欠く→アホ」の構図)。
また、具体的なものでも、それが周りの秘書なんかが容易したようなものかどうかを見極めなければならない。これは突っ込んだ質問をすれば一発で見抜ける。ここでは、それが国民にとってどう影響するかどうかについての見解が示せるかどうかが、にーやんによるアホ推定の分かれ目になる。
これは最低限で、にーやん的には、国家像をちゃんと持ってる人かどうかを重視してる。いや、そりゃ持ってるのが当たり前だろというツッコミがきそうだけれど、憲法9条違憲とか言ってる人が民主と連立を組むご時世なので、結構レアじゃないかと思ってる。
国家の安全と経済。この2つだけでいい。これだけは、ちゃんとした国家ビジョンを持っていて欲しい。


例えば、前回民主圧勝の選挙で当選した福田えりこなんかは薬害肝炎に関する政策については頑張ってるといえるかもしれないが、政治はそれだけじゃない。不安定の弧がすぐお隣にある日本の国家の安全がどうあるべきか、この不況の中でどう経済成長させるのか、そういった基本的な問題に関して、国民の代表としてちゃんとしたビジョンを持っていて欲しいと思うのは当たり前だと思うのだけれど、彼女のブログに憲法という文字すら出てくることはなかったのであった…
まぁ、俺が知らないだけなのかな。それならうれしい誤算なわけだが…


もっとも、民主党自身が国家ビジョンを持っていないとか批判されてるんで、民主党議員にこういう期待をしても意味ないのかもしれないけれど…
その点で言うと、憲法9条改正反対の姿勢を変えない社民党は立派だ。その姿勢だけは。もちろんそんな社民党は嫌いだけれど、そういう姿勢を示すこと自体は国民にとっても選択の基準の1つになるから、そういう意味では立派だ。
もっとも、連立を組んでいた際に、福島瑞穂に対して、「自衛隊違憲と思うか」という質問に対して正面から「違憲」と言わなかった、その姿勢は、もう、なんていうか、社民党としても失格なんじゃないかと思わざるを得ない。
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10分30秒から始まるヒゲの隊長と福島瑞穂との問答は必見。


あぁ。ちょっと書こうと思った日記が、また無駄に駄文を書き連ねてしまったーッ。



タレント候補を擁立する政党は国民を馬鹿にしているということを理解して欲しかっただけなのに…


最近、愚痴っぽくなってきてほんと嫌だなぁと思うのだけれど、これはおっさんになってきた証拠なのかもしれない…