【音を楽しむ】久しぶりのXJapanはいいな。の巻【テクニック?はぁ?】

昨日、だっつぁんがXJapanのライブに行くということで、俺も家で久しぶりに聴いてた。
で、昨日からずっと聴いてる。数年に1回こういう時期が来る。Xを聴きたくなる時期。


中2の頃にハマって、むっちゃ聴いてたからな〜。ギターキッズのおいちゃんはWEEK ENDをよく練習してた。Xの曲って当時かなり難しくて紅のイントロの引き語りが出来ただけでよろこんだもんだ。あ、イントロは簡単だから。


そういえば、Xをきっかけに洋楽メタルも聴くようになったんだな。その結果、ギターも洋楽の練習ばっかりになっていった。
初めはジャーマンメタルHelloween。で、Mr.BIGというかポール・ギルバートにハマってRacerXとかも弾いてた。で、ANGRAにハマる。って感じで、難度も上がる一方。もちろんこれだけじゃなく洋楽も邦楽も腐るほどたくさんの曲をコピーした。
おかげでXの曲よりも難しい曲も弾けるようになった。

■XJapanの魅力

たまに狂信的なXのファンのごくごく一部に、その信者過ぎるがゆえか、Xのすべてがまさに神レベルとして崇拝して、日本最高峰のテクニックを有するバンドと崇めている人がいる。まぁ一部だけれど…


確かに、日本におけるバンドを考えるとテクニック的には上のレベルだと思う。がしかし、彼ら自身も当然「日本最高峰のテクニック」を有するなんて考えていないだろうし、ファンもそこまで思っている人は少ないだろう。
また、アンチXJapanもこの点を突いて、「XJapanはレベルが低い」とかほざかれる輩がいる。


しかし、そもそもXJapanの売りはそんなとこじゃないし、彼ら自身もそんなところで戦っているわけじゃない。
まぁ、自分も音楽を聴くときにテクニックを重視する方なわけだが、音楽はそんなもんだけじゃない。

そもそも、XJapanの魅力はそんなとこじゃない。
楽曲のすばらしさであり、
メンバーの個性だったり、
そういった要素をひとつひとつかみしめてみると、テクニックだけでは語り尽くせない魅力を感じることができるし、多くのファンもきっとこういう感覚でいると思う。


まぁ、そう思うと、ほんとに切なくなる。なんで死んだんだhide…
ちょうど高校の頃、hideが死んで翌日ずる休みしてテレビをぼーっと見てたら、次の日、友達から「hideの通夜に行ってると思った」とか言われたっけ。
正直、当時、hideが死んだという実感がなくて、今でもなんとなく「死んだ」という事実をかろうじて認識しているだけという感じ。まぁライブとかに行ったら違うんだろうけど…


それにしても、Xって本当にメンツがすごいな。バンドなんて作曲する奴とボーカルくらいが個性を発揮するのが常だったりして、特にこれは日本で顕著であるけれど、Xは違う。特に、TAIJIがいた頃とか、個性のぶつかり合いがあったというか。
それを痛感するのが、アルバム「Jealousy」だ。

■アルバム「Jealousy」の魅力

Vanishing VisionBlue Bloodと、YOSHIKIの名曲が勢揃いしていったわけだが、その中でもちょくちょくhideが作る曲もあったりして、それがいい味を出していた。
公知の事実で今更語る必要もないけれど、hideの曲はポップな感じで一回聴けばすんなり入ってくる感じのものが多い。CELEBRATIONなんかはそんな曲のうちの1つといえる。
で、Jealousyに入ってるjokerもhideの曲でCELEBRATIONと通ずるところがある。が、jokerはさらにそのポップさにも磨きがかかっていて、明らかにYOSHIKIの曲と一線を画する。
Jealousyまでは、YOSHIKIの名曲にhideの曲がいい味付け的役割を果たして、それはそれですばらしいアルバムが出来上がっていた。
が、Jealousyでは、「メインがYOSHIKI」というこれまでの前提を覆したものになっている。hideの曲がインストも含めて3曲。それ以外に、当時メンバーだったTAIJIの曲が2曲。PATAのインストまである。しかも、いずれも捨て曲なし。


さらに、その各々が作った曲のひとつひとつが、アルバムとしての1つの連続性を有してつながっているという点が、バンドとしての作品として最高だと言わしめる大きな要素となっている。


YOSHIKIファンにとっては、こういうのが嫌な人もいるかもしれないが、「XJapan」というバンドとしてみれば、このような完成度の高いアルバムはないといえる。そういう意味で個人的にJealousyは、XJapanのアルバムとして傑作だと思う。


とりあえず、1曲目のインスト直後に、名曲Silent Jealousyがガツンとくる。YOSHIKIの曲が少ないものの、この一曲でとりあえずノックアウトします。


しかし、このアルバムのいいところはXという「バンドとして」の作品として完成度が高いところ。
例えば、TAIJIの作ったVoiceless Screamingという曲がすごく美しい曲で、でもYOSHIKIの作るクラシック調でシンフォニックな感じの曲とは異なる曲だったりする。が、これがかなりXのアルバムとしてもしっくりくる仕上がりになってたりするから不思議。この曲はクラシックギターを基調にした曲で、しかもベース担当のTAIJIがギターを弾いている。
TAIJIは本当にすごいなと思ったのが、本業であるギター担当のhideにおいては「俺には弾けない」と言わしめ、それだけにとどまらず、PATAにおいても「TAIJIほど上手くは弾けない」と言わしめるほどのギターの腕前だったりする。ライブでは当時、TAIJIとPATAが弾いていた。
そして、このVoiceless Screamingの前にPATAの作ったアコースティックギターのインストの曲White Wind From Mr.Martin〜Pata's Nap〜が、違う人が作ったとは思えないくらい自然につながる。この曲だけ単体で聴くと、「これってXの曲?」ってくらい、これまでの感じとは違う曲調のインストなのだけれど、これをVoiceless Screamingの前奏として聴くと自然につながるから不思議。両者をアルバムで連続して聴いていくことで、その一貫した物語性を感じることが出来る。
それ以外にTAIJIが作ったDesperate AngelもYOSHIKIやhideの曲とは明らかに異なる色彩の曲だが、これがまたかっちょいい。と、個人的にはTAIJIの曲はかなり絶賛である。


もちろん、これまでのポップ路線とメタル路線のうまい融合を果たすhideの曲も最高だったりする。jokerのポップさは、もうそりゃ聴けばその曲調も歌詞も絶対YOSHIKIが作らないようなくらいの仕上がりにできています。こういう曲もXのアルバムに入ったことによって、その音楽の幅はよりいっそう広がった感じ。そういえば、高校のときには学祭でjokerやりました。最高でした。


こんな感じで、楽器隊は全員作曲に参加して出来たアルバム。このアルバムを味わうと、メンバー達の個性に魅了されてしまうわけで、正直、TAIJIの脱退は悲しかったなぁ。


あと忘れてはいけないのが、いい意味で日本人離れしたTOSHIもボーカルもXにおいて切っても切れない要素。外国だと、リーダー以外よくパートが交代したりして、それが結果的に良かったりすることもあるけれど、TOSHI以外がXのボーカルやったら絶対にそれはXの曲として聴けないと思うし、ファンも不満というか、憤慨するだろうな。まぁそれくらいあのボーカルがXにとって必須ということやね。


そういえば、Xはビジュアル系の第一人者として日本では位置づけられていて、真実として、彼らの影響を受けて出てきたビジュアル系のバンドは腐るほどいる。
だが、Xは、いわゆる「ビジュアル系」とは違う、というか、別格の存在という感じがする。
YOSHIKIがエクスタシー・レコードを設立してくれたおかげで、いいバンドが発掘されたと思う。有名どころでは、LUNA SEAや、GLAYがここからCD出して、俺も買ってた。あと、ZI:KILLのCDも買ったなぁ。懐かしい。ジャケットに写ってるLUNA SEAの真也なんてほんと別人だもんな〜。

■「音」を「楽しむ」ということの意味

とまぁ、なんかXを絶賛しすぎな感も否めないが、Xを聴いて育った人間としては、Xの良いところは今更ながらによく感じたりするから仕方ない。


もっとも、XJapanよりもメロディアスなシンフォニックメタルとか、壮大なゴシックメタルとか、他にもパワーメタル、ニューメタル等を聴くと、他にも良い曲がいっぱい見つけられたりできるけれど、それらとXJapanの曲を比較して批判することに意味はない。むしろ音楽に対するアプローチの仕方に、変な「歪み」を生じさせるおそれがある。
もちろん比較といっても、聴き方次第なんだろうとは思う。自分もよく「あ、このフレーズはあれに似てる」とか感じてしまうことが多く、そのため色々比較したりもするけれど、それはそれ自体として楽しむ要素の1つで、それ以外にも楽曲として感じる要素は色々あるわけで、テクニック「だけ」しか直視できない似非知識人ほど可哀想なものはない。
そういう人は、もはや音楽という「芸術を感じる」ことで、音を楽しむこと自体を放棄してしまっていることが常だからだ。「だけ」ではなく、それも含めて楽しむ要素でなければ、音を楽しむということではないと思っている。
こんなことを思うのも、XJapanのアルバムにこういうレビューがあったからだ

hideもパタも演奏力はまったくもって下手なぷるいなんで笑 しかもパタのがまだ上手いですから笑
hideがギターの技術あるなんてギターをやってる人に言ってみなさい、笑われますよ?
セックスマシンガンズのパンサーのギターを一度見なさいな。聴いてみなさいな。本当にエックスファンて音楽に無知だよね...
可哀想だわ。
ブランキージェットシティとかの良さ絶対にわからないだろうね笑
ヒロトイエモンの偉大さがわかるかい?わかりやすく邦楽で言ってあげてるけど、まあ無理だと思うから聞かなくていいよ笑
むしろエックスファンにブランキーイエモンハイロウズの良さがわかるはずがないもん
一生わかりやす〜いエックスジャパンの音楽で癒されていてね笑
狙ってるの見え見えのナルシストバラード、B級メロディックヘビメタルを一生聴き続けて下さい笑

いやぁ。なかなかの残念さんです。ナム。
ツッコミどころは満載ですね。
ツッコむ前に、そもそも、これアルバムのレビューとして成り立ってません(ナム)。



盛り上がって参りました。


エックスファンて音楽に無知だよね

という部分に注目しましょう。
hideやPATAの技量の比較として引き合いに出したのが、「元セックスマシンガンズのパンサーのギター」。
ちょ、パンサーがヘタとは言わないが、正直、五十歩百歩という感じは否めない。
hideやPATAがヘタという以上、圧倒的レベルのギタリストを挙げてくれないと。マイケル・ロメオとかキコ・ルーレイロとか、変態ギタリストのスティーブ・ヴァイをして「コイツは変態だ」といわしめたマティアス・エクルンドとか。まぁ知らんだろうな。結構、有名なんだけどな…
パンサーを引き合いに出して、「音楽に無知」とか言われても(笑)。
逆に、「ギター聴く耳ないんじゃない?」という疑問符を打たざるを得ない。


次ここー!

むしろエックスファンにブランキーイエモンハイロウズの良さがわかるはずがないもん

はじめに言ったが、XJapanのライブに行っただっつぁんは大のイエモン好きである。そして、俺もイエモンは好きで高校の頃はよくカラオケで「つ〜いおく〜の〜ま〜めい〜ど〜ふぉ〜えば〜」なんつって歌ってたもんだ。
そんな俺から言わせると、XJapanの良さがわかる分、自分は幸せだと思えた。


まぁ色々とツッコムところはあるのだけれど、結局、この人はXJapanに対して敵意むき出しなだけなのかもしれない。なんつったって、これじゃアルバムのレビューじゃなくて、XJapanへの悪口でしかない。もう批判としても成り立ってません。本当に残念。


仮に、本当にこんなレビューの内容を思っているとすれば、それは可哀想な音楽の聴き方だと言わざるを得ない。
しかも、テクニック的な部分の批評をみる限り、その音楽に対する姿勢はかなり偏っているなと言わざるを得ない。ストレートに言うと、浅い知識でギタリストを知ったつもりで、実は何もわかっていなかったという残念な人だ。
もちろん、自分が深い知識だと思っているわけではない。けれど、そんな自分ですら、見つけてしまうくらいの浅い知識だったので、あぁ残念さんだなぁと感じざるを得なかったわけで。


しかも、この人はXとの比較として、ブランキーイエモンハイロウズを引き合いに出して、「B級メロディックヘビメタルを一生聴き続けて下さい笑」と言っている。
この人のいう「B級メロディックヘビメタル」の意味がよくわからんが、まぁこれは感性の違いとして仕方のないことだといえるが、別にブランキー等を好きなX好きは結構いる。実際、このレビューに対するコメントにもあった。



まぁどうでもいいや。
ここで言いたいのは、要するに、テクニックだけでしか音楽を聴く尺度を持たない人は可哀想だって話。こんなこと言う自分は、テクニックについては普通の人より重視するわけで、それでもあくまでそれは音を楽しむ要素の重要だけれど「1つの要素」に過ぎないという自覚はある。
少なくとも、自分でイエモンとか良いと言いつつ、その良さが違う意味でXにもあるということすら肯定できないのは、言ってることと矛盾している。「広い視野をもって音楽をを聴くべき」と言っている当人が狭い視野しかないって意味で。
まぁ音楽は主観だから仕方ないけど。俺も人の感性にツッコむなんて野暮だったな。だが、反省はしてない。むしろ、やったった感に浸ってます。


ちなみに、この人は知らないかもしれないが、Xよりもテクニック的には上なDRAGONLANDがRusty Nailをカバーしたり、Sonata Arcticaの元ギタリストのヤニもXが好きだったりと、結構、外国においても人気があったりする。
もちろん、日本のアーティストだとギタリストとしてはラウドネスのたっかんの方が有名だったりするけれど、そこが技術だけじゃないってところの現れだろう。


ちなみに、俺はB級メタルはB級メタルとして楽しんでる。まぁB級メタルなんてレッテルを貼ると怒るファンもいるけれど、そこはやっぱりB級メタルだったりするわけで、それでも好きだって思えることはいいじゃないか。音を楽しむってそういうもんだ。


俺のおすすめB級メタルは、Grim ReaperとHeavens Gateかなぁ。すっげーいいB級メタルだと思うんだけれど…そりゃもうB級なら1番だぜ!


この美声デブとして名高いスティーブ・グリメットのイントロ中のタイトル絶叫病が、良い味だしてます。

ありゃりゃ。音楽の話を書くと長くなっちゃうなぁ。XJapanだけでも、まだまだ語り尽くせないわけだが…


そういえば、Xの今回のライブでは、TAIJIがゲストで出てきたらしいな。TAIJIって確か体調がよくなかったはずだが大丈夫かよ。というか、TAIJIが出てきちゃったら、HEATHの居場所なくなっちゃうじゃないか。ま、まぁ仕方ねーか…出ちゃったらしいから。


いつものごとくライブでは、ENDLESS RAINをファンと一緒に、その題名通りエンドレスに歌い続けるという恒例の行事をやってたらしく、初めてライブに行っただっつぁんにはきつかったようやな。Xファンは阪神ファンと通ずるところがあるから、まぁそういう部分も楽しめるくらいじゃないとついて行けないのかもしれんな。
久しぶりにライブやりてー。

あかん。こんなこと言ってる場合じゃねーな。俺は司法試験の勉強せな。