行政書士試験の勉強法
■何!?司法試験の勉強法じゃない!?
はい、今回は行政書士の受かり方についてお話したいと思います。
は?なんで司法試験受験生がそんなことを?
みたいに思うと思います。
実は、黙ってたけど行政書士の資格を取ってたんですね。まぁ親父が法律関係の仕事をしていた関係で。
というわけで、自分の経験が少しでも役に立つ人もいるかも知れないので、まぁ日記みたいな感じで、軽くメモ程度に書き留めておこうかなと(と、別の理由もあるんですけどね)。
■行政書士試験は絶対評価!!
最近、行政書士の試験は難しくなってきています。
じゃあ、努力しても受からないのかというと、決してそんなことはありません。
司法書士や司法試験などでは、難しい試験と言われる所以の1つとして、相対評価だからということもあります。
どういうことかというと、相対評価だときちんと勉強して点数が取れてもみんなができたら受からないという試験だということです。
これに対して、行政書士試験は絶対評価の試験です。
難しくなったといっても、
- 正しい努力をして、
- 本番で実力を発揮する
ことができたら、100%合格しま〜す。
これから行政書士の試験を受けようと思う人は、「うさんくせ〜」って思うじゃないでしょうか?
でも、事実だから仕方ないんです。自分が受かってますから。
しかも、自分は公立高校すら行けないんじゃない?って言われたくらいの偏差値ひくーい人なんです。はい、ぶっちゃけ運が良くて高校行けたけど、模試では偏差値30〜40台だったんだから。
というわけで、これから言う勉強法をやれば絶対に受かりますよ。
■その前に受からない人はこういう人
具体的な勉強法の前に、最も大事にしないといけないことを言います。
それは、「覚悟」です。
合格するような勉強をするって言っても、合格レベルの勉強法はむっちゃくちゃしんどいです。
「法律資格で行政書士くらいは」みたいになめてる人はほとんど落ちま〜す。
で、落ちる人のパターンは以下のような人です。該当するときは要チェック!意識しなければなりません。
- 予備校さえ行ってたら受かると思ってる人
- 受からないのは教え方が悪いからとか、自分の怠慢を棚に上げて、他人のせいにする人(こういう人はたいてい努力したつもりになってる人)
- 過去問等の問題演習をしない人
- 問題を解くだけで(効率の良い)復習をしない人
- 苦手な分野は苦手なままにする人
- 真摯に自分の実力を図れない人(自己を過大評価する人、過小評価する人)
はい、1つでも該当する人。不合格の可能性の方が大きくなります。
こういうのは意識して自己を改善しようとしないと、ダメ人間はダメ人間のままなんですよ。はい、これがにーやんです。自分の経験です。
でも、それを意識すれば直せます。直そうという意識さえあればですが。
たまに、「俺はこういう性格だから仕方ないよ」
とか自暴自棄になる人はダメなんですよ〜。
とりあえず、これから言う勉強法を実践するよりも上記の自己分析の方が生きる上でも大事なのかもしれません。
■「正しい」「努力」とは?
多分、司法試験も行政書士もこれは同じじゃないかと思ってます。
つまり、いくらまじめに努力しても、その努力が「正しい」ものでなければ合格しません。
他方、いくら方法論が正しくても、そのための「努力」ができない人は絶対に受からないでしょう。まぁ超天才な人は別かもしれませんね。
なんせ、自分は凡人以下なもんで・・・
言うのは簡単なんですよ。要するに、合格する人の真似をして、不合格になる人の真似をしなければいい、って話なわけですから。
あ、勉強の努力よりお酒が大好きな人は要注意!!そのせいで合格が2年遅れたのが小生です。気をつけましょう。
■「正しい」勉強法
話を戻します。
では、「正しい」勉強法とは何か?
それは試験で問題を解けるようにすることです。
そんなことは当たり前だろ!そんなツッコミが聞こえます。
でもね、それができてる人って意外に少ないだな〜。
例えば、行政書士。
冒頭で言ったように絶対評価なわけですよ。
しかも、たった6割正解して、足切りにならなければ合格します。
その事実から逆算すれば、いいわけです。
常に、6割のこの成績を維持できる程度の勉強量でいいわけです。
で、それは難しくない。
本番を想定すればいいんです。
試験問題に対応できる程度の知識を得る。行政書士の範囲は広いようで実は常に6割とれる程度でいいわけですから、たいしたことないんですよ。とは言ってももちろん努力しないとダメなんですけど・・・
ここまで言って、法律科目だけやって9割とれることを目標にする人がいたら、それは間違えなんですよ!まぁここまで言ってそんな勉強法をしようとするアフォな人はそもそも資格試験なんて受けないでしょうけど。
いや、上を目指すことはいいことですよ。
ここで言いたいことは、「優先事項」は何だということ。
一般教養で3問しか正解しない人が法律科目の方が重要だからといって、
「法律科目で9割とるもん!」
みたいなこと言ってたら足切りになるのは目に見えてますね。なむ。
一般教養は本当になめちゃダメです。
以下の方法で法律科目の勉強すれば(努力必須)、遅くても半年〜1年で十二分に合格点に届きます。
でもね、そんな猛者でも足切りで落とされる人いっぱいいるんですよ。
はい、自分がそうでした。法律科目で8割くらいの点数で、一般教養で1問差で足切りになったことがあるんで。もちろん、1年かけて一般教養の勉強したら、一般教養も8割取れました。
いや、別に8割も取らないでいいんです。
確実に7割正解!
要するに、そんな単純な作戦なわけです。
で、その作戦は、
確実に足切りにならない程度に一般教養科目を身につける。絶対に、満点を狙わない。
で、狙うべきはどれくらいなのかというと、常に7割の正解ができるくらいです。
これができれば足切りは回避できます。
次に、法律科目です。
法律の試験なんで配点がでかい!よって、ここでの失敗はすなわち不合格を意味します。
だから、重要な科目なのは言うまでも無いですね。法律家を目指す建前なんですから当然ですね。
はい、戦略です。
といっても、合格者はたぶんみんな共通だと思います。
行政の仕事なんで、行政法を得意にすること!
そりゃ満点を取れれば、それにこしたことはありませんよ。
でも、合格レベルは100%じゃないんで心配しないで良いです。
とはいっても、行政法は核になる科目なんで85%くらいは確実に正解したいくらいです(「行政法といっても判例や法律がいっぱいなんだよ!」とか思う人がいるでしょうが、需要があればその話もいつかします)。
で、その逆で会社法なんて捨ててもいいと思います。
まぁ、司法試験とか司法書士とか勉強してたら、90%以上の正解が可能な問題なんですけどね。
でも、費用対効果なんです。
たった5問程度に会社法全分野をマスターしようとするなら、憲法や民法の勉強をしましょう!
憲法は5問のうち3問を確実に正解できるようにする。
そして憲法の勉強法の最優先は判例です。
とりあえず、判例知ってれば2問は確実に正解できます。
統治は条文を絶対に押さえる。それだけで、3問確実に正解できるようになります。
憲法判例はおもしろいものが多いですよ。
判例の押せるべき最優先はもちろん判旨部分です。
が、一緒にストーリー(事実の概要)もできるだけ押さえます。
「わざわざなんでそんな遠回りを・・・」と思う人もいるかもしれませんが、これはむしろ逆です。
判旨のみを暗記するっていうのは、判例六法に載ってる判決の要旨を丸暗記するようなもんなんです。これは効率的にみえて実は効率的じゃないんです。
というのも、ちょっと科学的なお話になりますが、記憶するという行為のうち最も難しいのは、無意味なことの丸暗記なんですね。
簡単に話せば脳は自分の経験したことをストーリーにしていけば、思い出すということができるんですね。
逆に、無意味なことをただ丸暗記なんていうのは苦手なんです。
これが、大人を過ぎれば過ぎるほど「新しいことを覚えることが難しい」ってことなんです。
じゃあ、
「俺みたいな三十路のおっさんは暗記できねーのかよ!」
というと、そうじゃないんです。
どうすればいいかというと、「関連づける」という方法でいくらでも記憶できます。
「関連づける」とは、例えば、髪型の自由に関する判例があります
これがまた、おもしろい判例で、丸ボーズにする中学校の校則が生徒の髪型は自由に決めることが幸福追求権(憲法13条)、表現の自由(憲法21条1項)で保障されている!校則はこの自由権を侵害するので違憲だー!しかも、勝手に行くべき中学校をそんなとこに指定されて、これは住居地による不合理な差別(憲法14条)だー!!あと、男子だけ丸ボーズってのも男女差別だー!!って裁判所に訴えた事件です。
しかも、こんなこと(と言ってはダメなんだけど)に、その中学生、及び親たちは裁判所にまで訴えてるっていうんだから、どんだけ丸ボーズいややってん!
こんな感じで突っ込みたくなりません?
そんな感じで楽しみながら学ぶことができるのが憲法判例です。
(個人的には淫行条例の事件なんて反対意見があって、「おいおい、最高裁の裁判官様がそんなことをまじめに論じるなんて」とかおもろかったりしますが)。
で、人生を振り返ってみる。
みんな中学校の頃にそういう経験があるわけじゃないけれど、学校によっては髪型を自由にできなかったとかいう経験はあると思うんです。
そうじゃなくても、大人になって就職活動のときに髪を金髪にしたりしないですよね?
そういったことは、身近にたくさんあるわけですよ。
で、どうです?丸ボーズにしない髪型の自由を主張した事件って、たぶんもう忘れないんじゃないですか?
明日になって、この日記を読んだことを思い出してみてくださいい。
はい、キーワードは「丸ボーズ」
多分、もう忘れられないと思いますよ。
そういうわけで、事案と一緒に判旨を押さえれば、片方を思い出せば片方は思い出せると思います。
あ、ちなみに、いずれの主張も認められなかったんですね。はい、丸ボーズ我慢しろということです。気になった人は、憲法百選?[5版]23事件参照。
判決文は↓
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20080303211342.pdf
ちょっと笑けてきません?本人は真剣なのに失敬ですか?
でも、法律なんて実はこんなおもしろい、しかも現実にあったリアルドラマなわけですよ。そこらへんのゲド戦記なんかより100倍おもしろいと思いますよ。
と、長々と脱線しましたが、要するに暗記するならこうやってストーリーとして覚えた方が長期記憶できます。
あ、記憶には短期記憶と長期記憶があるんですね。
はい、例えばコンパでかわいい女の子に電話番号を聞いて、それを自分の携帯に登録する。このときに、電話番号を聞いたときは覚えてるから登録できるわけですね。
じゃあ、次の日に思い出せ!といわれても忘れているわけですよ。長期記憶はできなかったということです。
でも、自分の家の電話番号は覚えている。長期記憶できている。
まぁ、これは繰り返しによって長期記憶の脳にボックスが出来上がったからなんです。
短期記憶したものでも、それを脳から取り出す作業を繰り返せば、長期記憶できるわけです。
でも、この方法は「繰り返す」という作業が必要になります。
しかも、無意味に繰り返しても、なかなか長期記憶になりません。いや、できる人もいますよ。でも、効率的じゃない。
だから、色んなことを関連づける。はい、これ忘れっぽいにーやんの技でした。
って、まぁメジャーな記憶術のようなものです。
似たようなのに、自分の部屋を思い浮かべて、無理矢理関連づけて覚えていくって方法もあるみたいです。丸ボーズ。部屋に置いてある卒業写真に丸ボーズの彼がいて、丸ボーズが嫌で訴訟沙汰。みたいな感じです。
これも、自分の部屋なら忘れないでしょ?それを利用する方法です。
まぁ、なんでもいいんですがね。暗記の仕方なんて。
自分の経験上から、問題を解いて、バラバラに暗記するよりも、まとめてやった方が時間がかかるみたいでいて、実は効率的なんだなって思ったんで、事案と判旨はまとめてやる方がいいなと。
でも、人それぞれやり方は違うんです。だから、この方法じゃないとダメとかじゃないです。
1番やっちゃダメなのは、「嫌な方法なのに、言われたからやる」
こういうのが1番ダメです。好きに勉強しましょう。嫌なやり方は効率も下がります。
とまぁ、ちょっと憲法だけ色々書きすぎましたが、別の科目も似たようなもんです。
民法はというと、判例の押さえ方は別に憲法と変わりません。ややこしいやつほど、事案とセットの方がいいと思います。
例えば、法定代位や共同抵当の判例ってややこしくないですか?
そういうのは、少なくとも択一では、判例そのまま出ることが多いんですよ。
で、ややこしいから、初学者には正解がわからない。
でも、こういう問題こそ、気合い入れて時間かけて押さえないとダメな判例です。
こういう勉強法は記述でも威力を発揮しますよ。
まぁ、そこまでしなくても受かるんですけどね。
あ、民法は9問中7問以上は正解したいところです。まぁ5問正解でも受かるんですけど、民法は長い間勉強をしている人ほど得点源になるんで、いわゆるヴェテさんは確実に得点します。初めて勉強した人でも、5問以上は正解したいとこなんです。
記述で点数を稼ごうとしてはいけません。
これは記述の勉強をするなということではありません。
必要最低限のことは暗記して、書けるようにならなければなりません。
しかし、その範囲は実は限られています。重要判例の言い回しだったり、定義、要件、効果などの基本事項です。
別に、要件をすべて暗記しろというわけじゃないんですよ。
要は、具体的場面においてどのような権利関係(請求できるか)になるのかということを書けるようになればいいわけです。
逆に、このような基本事項以外はすべきじゃないと思います。効率悪いし、記述はある意味博打みたいなものなんで、記述に運命を左右させるわけにはいかないのです。
もっと、確実な方法。それが多肢選択で確実に得点していくことです。
そのための勉強をする方が点数は手っ取り早く上がります。
逆に、記述で難しい問題が出ればみんなできません。そういうリスクのある記述に必要以上の時間をかけるべきじゃないと思います。
とはいえ、上記の基本事項、すなわち法律家ならみんな知ってるような、当たり前のことは暗記して、正確に書けるようにしておきましょう。
何が基本事項なのかという問題はありますが、繰り返しでてくる判例や、目次にいっぱい頁がついてる事項を参照すれば、何が重要なのかは見えてくるんじゃないでしょうか?
問題集を解きながら、そういうことを意識しておけば、「あ、またこの論点が問われてる」とか気づけます。そういうときに、解説に載っている定義や、判旨なんかを記述用にチェックすれば一石二鳥です。まぁ、レベルが上がらないと解らなかったりするので、初めは気にしないでいいです。
だいたい、総論的な話はこんな感じかな?
■具体的に何をするのか?
以上を踏まえてすべきは、実戦と復習です。
本試験では問題を解かなければなりません。
なのに、問題はあまり解いたことありませんでは、いくら教科書を読んでも受からない人がほとんどです。
なぜなら、問題を解くというスキルは教科書を読んで得られる知識とは全くの別物だからです。
このことを意識できなければ、「正しい」勉強は絶対にできません。ちょっとずつズレていきます。
手っ取り早いのは、
問題を解く→復習する→また問題を解く
これの繰り返しなんです。
もちろん、「いきなり問題なんて解けねーだろ!」みたいになると思います。
そういう人は、予備校で基礎講座を取ると同時に、復習として、学んだ分野の問題を解くというやり方をおすすめします。絶対に、インプットだけになってはダメです。
試験はアウトプットを要求するから当然ですね。
■「予備校に通う金もねーよ!」と言う人は、
法学検定4級の問題集と過去問集と行政書士用のテキストを買う。
で、いきなり法学検定の問題集を読みましょう。
はい、別に解かなくていいです。で、問題の形式や、問われていることを読解します。素人なりにでいいんですよ。
で、解説を読む。で、何言ってんだってなるでしょう。ならなければすばらしい!次々進めていきましょう。
で、わからないけれど、問題集は体系的に並んでいるので、行政書士用のテキストを用いて該当箇所を読みましょう。制限行為能力者の問題なら、その該当箇所をテキストを読む。で、もう一度問題を読み、で、解説を読む。
多分、4級程度ならこれで理解できると思います。
そして、ここが重要なんですが、
そこまでしてもわからないときは諦める!
さっさと次に行きましょう。
「え?それじゃ復習したことにならねーだろ!」
そういう人もいるでしょう。その通りですね。
ですが、これは積極的な諦めです。いわば攻めの諦めです。
「は?何それ?おいしいの?」って感じになりますね。
ここが法律学のやっかいなところです。
ちょっと難しい話なんですが、法律はすべて体系的な考えから成り立ってるんですよ。
行政書士とは関係ないですが、ひどい条文の並びだなと有名な刑事訴訟法ですら一応の考えから(現行法とは相容れないものの)一応順序立てて条文が並んでるんですよ。
で、特に民法なんかだと、総則の問題でも、後で学ぶ契約各論をやらなければ意味もわからないといったことがあるんですよ。
だから、民法総則の問題、例えば、意思表示の問題で、ん?法律行為?準法律行為?何それ?みたいになっても、それは典型的な契約や、債務の承認、債権譲渡の承認をする場面とか、そういう具体的な場面がないと抽象的すぎてわからないんですよ。
法律行為には、単独行為や契約、合同行為がある。みたいな解説が載ってても、それを読んで、あ、単独行為ということは相殺の意思表示とか取消権の意思表示とかだね。みたいに具体的に理解するのは、そういった場面を理解しなければ、ちゃんと理解できないんです。ただの丸暗記。合同行為の具体的場面はわからないまま。
そういうことになるので、いくらその分野だけ復習に時間をかけても、真に理解できないんです。
つまり、全体を回して、やっと初めにやったことが本当に理解できたりするわけです。
だから、そういう問題はさっさと付箋でも付けてチェックしてさっさと次に進めることがいいです。
「俺は頑張って読んで理解しようとした。でも、わかんね」
みたいなときは、あっさり次に行きましょう!
そして、すべてを終えたときこそ、真の問題演習が始まるわけです。
一回問題をみて、解説読んだ。満足。
これが1番ダメです。問題は何回もやりましょう。間違わなくなるまで。
そういうわけで、ここで書いたやり方で法学検定4級を一回ししてやっと、実力を試せるわけです。
だから、わからないものはわからないでいい。わからない問題の番号とかをチェックしとけばいいんです。後で理解できたとき、ちょっと感動します。
というわけで、攻めの諦めということになります。
1つの問題に1日使うなんて絶対にやめましょう。
で、こうやって法学検定4級と行政書士テキストを一週したところで(テキストは問題を解いた分野だけ読めば良いです。隅から隅を読むなんてしちゃダメ。そんなのよりり次に進めることを最優先です)、やっと本番です。
そう、過去問に着手です!
このやり方は、まず法学検定4級を2週目に行きます。今度は、問題を解きます。考えて正解にたどりつけるようにする。それがここでは1番の目標です。
で、間違えたら、解説を読む。それでも理解できなければ、行政書士テキストで該当分野を読む。それでも、わからないなら、また攻めの諦めです。3回目に期待です。
で、理解できたなら、該当分野の過去問を解きます。これも同じ要領です。
ここでは2つの問題集をやることになります。
解く順番は、分野ごとにやりましょう。で、体系的に理解することに努めます。
法学検定4級でまず意思表示関係の問題をまとめて解く。当該分野の復習。
で、過去問も同じように意思表示関係の問題をまとめて解く。で、復習。
こんな感じで、とにかく問題演習というアウトプットと復習のインプットの連続で行きます。
これを間違えないようになるまで何回もやります。
初めのうちは、復習に時間をかけましょう。もちろんかけ過ぎはダメ。演習と相対的に復習を若干中心にという意味です。
そして、法学検定4級1週目の後は、本格的に本試験を前提に問題に取り組むわけですが、その際はかなり厳密に解けたかどうかをチェックしましょう。多肢選択は肢ごとにすべて解るかチェックします。
○ 正解 正解に至る理由付けも正しかった
△ 正解 勘で正解。考えた理由付けが間違えていた
× 間違い
△と×はもう1回やり直しということで、次回に持ち越しです。
あと、問題を解く際に注意すべきは、絶対に「わかんね。勘」とならないようにすること。
ここでは、絶対に諦めない。直接にはその知識はない。しかし、どういう法的問題かはわかる。そういうときは、法制度や立法趣旨に立ち帰って考えて推測する。
こういう癖がつくと問題演習は得意になります。知らない問題でも立ち向かえます。
行政書士ではありませんが、短答式の問題はすべてこの考えが妥当するということを、師匠から伝授しました。
努力してるのに模試では良い点が取れない人のパターんとしてはこういうのが多いです。
解き方を変えただけで、点数が上がるってのはこういうことだったりします。
まぁそういうノウハウは言い出したらきりがないんで、だいたいそんな感じで問題演習を解いて行けと言うことです。
■復習のやり方
なんで、そんな厳密に解けたかどうかをチェックしないとダメなのかというと、
できたつもりになることが最も危険だからです。
なぜなら、できたつもりになると
できないのにできると思い込む
↓
「つもり」だから、気づかないうちに穴ができる
↓
穴ができているから、(本人的には勉強した分野なのに)正解しないということに
↓
問題を解くことがおっくうになる
こんなデフレスパイラルなみの悪循環に陥るからです。
これが、努力をしても勉強法が「正しい」方法じゃないために、なかなか上がらない理由の1つだったりします。
問題を解いて、どうやって復習するのか?
繰り返しになるが、まとめると以下の2つの復習をやる。
- 問題を解いて間違えたものを復習する。
- 間違えた問題のテーマを横断的に復習する。
2は、例えば、未成年者の行為能力で間違えたのなら、制限能力者の制度一般を復習する。
もちろん、2つ目の復習は時間がかかる。しかし、間違えたらその肢だけバラバラで復習して記憶するのは困難だけど、体系的に理解すれば効率的に記憶できる。
結局、初めは復習中心になります。が、初めが肝心です。
間違える人は同じテーマなのに、繰り返し間違えます。2の復習はそのような間違えを回避するために行います。
■あとは努力するだけ!
以上のやり方を実践する。
もちろんしんどいですよ。それなりに。
でも、絶対に威力を発揮するんです。それが「正しい」勉強法だから。
もちろん、「正しい」ことを実戦してるつもりになることもあります。
でも、そんなことはやりながら修正していけばいいのです。初めにチェックした受かりにくい人のパターンになってないかも意識しましょう。
ここに書いた方法を10セットもこなせば8割くらい取れるんじゃないかなと思ってますが、まぁ受かるとにーやん的に勝手に確信してます。
正しい勉強方を努力してやりこなせば、受かる試験。それが行政書士の試験です。
あと、模試とか時間の配分とか捨て問とかの問題はありますが、おおむね基本的な力はここで書いたやり方でOKです。
あ、それと法学検定4級はすぐマスターできると思うんで、次に3級をやりましょう。