ロースクール生の憂鬱――その② 学部の延長で考える先生

■前回の続き

前回の記事はずっと内に秘めていた愚痴だった。
けれど、意外にもロースクール生の多くが共感できた話なのか、色んな方に読んでもらえたらしい。
なんか、ほんますんません。愚痴なんかの記事で恐縮です……


最近、ちょっとずつわかってきたんですけど、こんな自己満足的なにーやんの話を真剣に読んでくれている人が数人くらいはいるみたいです(中には過去の記事も読んで下さった人もいるみたいです)。
本当にありがとうございます。そして、残念なにーやんでごめんなさい。


ということで、前回に引き続き、建設的な愚痴を展開してやるんだと息巻いている、にーやんです。

■ひどい先生の話

あるロースクール生が、こんな話を教えてくれた。


「うちの刑法の先生はほんとクソです。共犯については難しいからといって、ほとんど教えてくれません」


いや〜。マジびびった。どこのクソ野郎でございますか?
確かに、学部には自分の興味のある分野以外はほとんど教えないみたいな教授はいた。「マジ、リスペクトものっすよ。自己満足乙」みたいな講義する教授。
どうやら、その先生もそういう感じらしい。


しかし、ロースクールでこれをやる先生がいるとすると、その被害は甚大だぞ。


弁護士の友達数人と飲みに行ったりすると、みんなよく刑事事件の話をする。
色々事件はあるのだけれど、その中でも頭を抱えるような事件は共犯絡みが多いみたい。


要するに、実務でも共犯絡みの事件は結構普通にあって、しかもそういう事件は結構大変だってこと。


そういう話を身近に聴くと、毎年のように共犯の問題が新司法試験で問われる理由がなんとなくわかる。
単に学者の興味がある分野って話にとどまらない、実務上も重要なテーマ。
それが共犯。
そして、なんといっても難しいってこと。
だからこそ、法律実務家は共犯について理解することが強く要求される。


それをロースクールでやらないって、こんなひどい話はない。
ロースクールは理論と実務の架橋するところじゃなかったのか?


いや、そんなことより、そこで勉強している学生が可哀想すぎる。
高い授業料を支払って、司法試験に絶対に出るテーマについて講義してもらえない。
そして、挙句の果てには司法試験で問われないような興味のあることを永遠と講義するとかしないとか。


前回の記事でも書いたことだけれど、司法試験で出題される内容はまっさきにロースクールで教えるべき重要なことばかりだ。
ロースクールは学部とは違って、絶対に教えるべき内容というものがある。それが、すなわち司法試験で出されるような内容だ。
なぜなら、それが法曹にとして必要とされるものだからだ。


こんな話を聞いて、うちのローの刑法の先生もちょっとあれなところがあったんだけれど、全然ましだーとか思った。
しかも、「共犯は難しいから各自でやっといて」みたいなノリらしく、こんな先生がそもそも大学で刑法の先生やってるとか、ちょっと信じられないんですけど……


なんか、怒りを超えて哀しみすら覚える。
多分、今の俺なら無想転生(究極奥義)できる。
そう思わせるくらいのひどい話でした。


そんなロースクールに入学した人達は、まさかこんなひどい授業だなんて思ってもいなかったと思う。
だけれど、哀しんでいても仕方がない。その時点で選択肢は限られている。

  1. 現状を受け入れて、自力で頑張る
  2. ロースクールの転入
  3. 司法試験は諦める
  4. 先生に無想転生をかます

どれを選んでも自己責任です。小生は責任を負いかねます。
ただ、知らなかったにせよ、そんなロースクールに入学したのは自分の判断だということ。
運命を受け入れて、どう克服するのかはやっぱり自分次第。


ガッツだぜッ!!