【司法試験】役立つ演習書――行政法編①【参考書】

■感謝

きょんさん、こばちさん、それ以外にも「にーやんの日記」を参考にしてくださっているみなさん、なんかありがとうございます。
参考になるとか、そんな言葉はなんかやる気でます。


Googleアクセス解析をちょっと見てみたんですよ。


見方はよくわかんないですけど。


渋谷、大阪、新宿の順でアクセス数が多いんですが、4位が横浜なんですよ。
まぁ、人口順かなとか思うんですけど、横浜からアクセスしてくれてる人は結構記事をまじめに読んで下さってて、なんか思いつきでダラダラ書いてるんで申し訳ないです。
熊本の方も結構アクセスしてくれてて(10位)、その方も結構じっくり読んでくれてるみたいです。


なんか、こういうの知ると、もう少しちゃんとしたものを書かないとダメかなとか思ってしまう今日この頃です。


そういうわけで、久しぶりに試験対策の参考書等について書こうかなと。
今回は、行政法です。
なんで、行政法かというと、行政法は結構、演習書や参考書が充実してきているんですね。
反対に、憲法なんかは試験対策としての演習書等は充実してないんで。

行政法の演習書

事例研究 行政法 第2版

事例研究 行政法 第2版

第1版の頃から、行政法の演習書としてはこの事例研究がかなり出来が良いと評判でした。
本書は参考答案はないものの、問題の質は高く、解説も充実しています。
問題は新試よりも若干分量は少ないものの、新試を意識した問題になっており、そこで問われる論点は知っているだけじゃ簡単に解けないようなものが多く、考える力を養うのにも役立ちます。
しかも、基本書なんかでは、しばしば試験対策に関係のない「コラム」が、本書ではものすごく参考になります。実際に各ロースクールで出された問題もあって、学生の答案上の質問や誤解などについても参考になるコメントもあります。この部分は受験生必見です。
また、執筆者には法学教室の演習を連載していた先生もいて、信頼できる内容になっています。


しかも、第2版になって、第1版では解説がなかった第3部の問題、新作問題を含めて7問に新たな解説が付されています。


行政法の過去問で行政法の答案作成について理解したなら、まず本書で答案を書き、解説等を読んで、完全な模範答案を作成すれば、必ず答案作成力は上がります。


行政法の演習書を持っていない方は、とりあえずまず本書を買えば間違いないでしょう。


行政法―事案解析の作法

行政法―事案解析の作法

本書も司法試験を意識した問題集になっています。
問題の形式は、新司法試験と同様に事案、弁護士の会話、設問という形式になっています。
とりわけ、本書の特徴は、「弁護士間の会話での誘導に乗る」という新司法試験の行政法では必須の能力を向上させることができるという点にあります。
この点は、上記の事例研究では不十分であるので、助かります。
「誘導に乗る」ということが、行政法論文作成の成功の鍵であることは周知の通りです。これができないと、全然点数が入りません。
本書は事例研究よりも新試に特化した問題集といえ、問題分量や形式は新試と同等です。


解説はかなり詳細に書かれています。ただ、丁寧かどうかというと、事例研究のようなものではなく、考え方が1つではない場合の考え方とか、かなり高度な分析が書かれていたりします。特に、考え方の道筋のみを書いて、その当否については読者に委ねるといった部分もあり、悩まされることもあるかもしれない。
しかし、あまり悩まず、それらの考え方に沿って答案を書くとどうなるのかということさえ把握できれば十分です。考える力を養うと割り切って、自分の気づかなかった点について考える練習をするといった感じがいいでしょう。


行政法の演習は上記2つをやりこなすことで、十分な力になります。
ただ、上記2つは論点を学ぶというよりも、もっと実践的で、考える能力を養うものです。
特に、新試の問題のうち、難しい問題については、問題の所在を発見すること(論点抽出)が重要となってきます。「行政法―事案解析の作法」では個別法の解釈も必要になるので、かなりレベルが高いです。
論点については、まず事例研究の復習を通じて、場合によっては基本書やケースブック、百選などで、正確な理解と知識をマスターしましょう。
行政法―事案解析の作法」はその次の段階だと思います。もちろん、同時進行もありだと思います。


別途論点の勉強をしたいという人は、法学教室の演習を利用すればいいと思います。